Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.20
Aug 2003

日本緩和医療学会 ニューズレター第20号

ポスターセッション P02 016〜020
司会 : 東北大学附属病院 緩和医療科  山室 誠
 ポスター会場は何処のセッションを見ても、まさに「立錐の余地もない」と言う言葉通りの凄い盛況であった。それだけ多くの方々の関心を惹き付ける様な演題が目白押しだったとも考えられる。しかしながら、それにしては、3分の発表、3分の討議は、余りにも短く、司会者としては、時計を見ている内に終わってしまった感がある。
 担当したセッションは各演題が独立しているので、それぞれについて会場での質疑応答も含めて印象に残った点を述べさせていただく。
 「がん疼痛治療に用いられる薬剤の副作用への対応」では、モルヒネの副作用のフローチャートを作っておられたが、悪心・嘔吐に使用する薬剤の副作用として錐体外路症状にも焦点を当てて組み立てられていたのが関心を引いていたように思われた。
 「当病棟における疼痛治療とオピオイド治療の実際」では、実際に体験された症例について詳細に分析されておられたが、時間が少ないので詳しく検討して質疑応答ができる程の理解ができなかったように思われた。
 「i-Fusor」を用いた術後硬膜外鎮痛法は、術後疼痛への対応としては興味ある演題であった。しかし、緩和医療領域への応用に関して現段階での具体的な見解はなく、今後に期待されるがん性疼痛の鎮痛法の一方法と言う域に止まっていたのではないだろうか。
 「当センターでよく使用される鎮静法〜ケタミン・ミダゾラム持続注入法」は、他の施設では余り使用されていない方法らしく配合比率や使用理由などについて質問があった。
 「がん性疼痛に対する神経ブロックの効果」では、オピオイドの効果が不十分あるいは副作用の強いがん性疼痛患者に神経ブロック療法を用いて良い結果が得られたと言う報告で、神経ブロックの利点と欠点について質疑応答があった。
 今回の様に、前方の聴衆が後方の人に配慮してポスターの前にしゃがみ込んで発表を聴いたり、質疑応答をしたのは初めての経験だった。その様子は、熱気溢れる大勢の方々が集まって下さった象徴でもあったと思われた。しかし惜しむらくは余りにも時間が足らなかった。
 本当に「もっと、時間を!」が欲しかった。

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