Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.19
May 2003

日本緩和医療学会 ニューズレター第19号

学会印象記
第40回日本癌治療学会総会印象記
広島大学医学部保健学科  岡村  仁
 2002年10月16日〜18日の3日間にわたって、第40回日本癌治療学会総会が国立がんセンター東病院長である海老原敏会長のもとに、東京国際フォーラムで開催されました。
 シンポジウム15題、ワークショップ30題、一般演題も口演397題、ポスター718題という大規模な学会で、すべての内容をここで網羅することはできませんが、がん医療に取り組む医療者が集まり、何とかしてより良い医療を提供できるようにしたいという思いが会場全体からひしひしと伝わってくるような印象を受けました。
 ここでは緩和医療に関連した内容についてご報告したいと思います。今回は公募シンポジウムとして、「がん治療におけるコメディカルの役割」と「がん治療におけるリハビリテーション−支持療法の展開−」の2題が取り上げられ、一般演題としては「緩和医療 QOL」で21題、「コメディカル」で21題の発表がありました。その中のシンポジウム「がん治療におけるコメディカルの役割」については、筆者と大阪府立看護大学長の小島操子先生とで司会を務めさせていただき、看護師、薬剤師、作業療法士、臨床心理士、CRCの各分野からそれぞれ一名ずつの発表が行われました。朝一番のセッションであったにもかかわらず多数の参加者があり、また活発な討論が行われ、がん医療におけるコメディカルの役割、重要性について改めて確認できたように思います。何よりも、第40回を迎えた癌治療学会において、初めてコメディカルの領域がシンポジウムで取り上げられたことは、がん医療におけるコメディカルに対する期待の表れではないかと考えています。緩和医療に関する内容についても、支持療法の中で取り上げられるとともに、多くの一般演題がさまざまな施設から出されており、活発な討論が行われていました。しかし学会全体としてはまだまだ少数派ですので、今後も積極的な働きかけが必要と感じました。
 第41回総会は、2003年10月22日〜24日に札幌で開かれます。本学会員の方々が積極的に参加され、がん医療従事者との間で討論を行っていくことで、緩和医療の領域ががん医療の中にさらに強く根付いていくことが期待されます。

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