Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.18
Feb 2003

日本緩和医療学会 ニューズレター第18号

学会印象記
第26回日本死の臨床研究会年次大会
筑波大学臨床医学系  庄司 進一
 平成14年11月23・24日、高崎の群馬音楽センターと高崎シティギャラリーで第26回日本死の臨床研究会年次大会が齋藤龍生、渡辺孝子大会長の下、「生と死を超えて」を基本テーマとして開催された。特別講演は武田文和埼玉医科大学客員教授による「WHO方式がん疼痛救済プログラムの歴史的背景と世界規模での普及活動」、教育講演は、平野真澄ピースハウス病院栄養課長による「末期患者の食べる事への援助−食事と療養のあいだで−」、武井麻子日本赤十字看護大学教授による「緩和ケアと感情労働」、仲正宏淀川キリスト教病院リハビリテーション部主任療法士長による「末期患者のQOLを高めるリハビリテーション」、田中桂子静岡県立静岡がんセンター緩和医療科副医長による「呼吸困難に対する緩和治療のアルゴリズム」の4題、シンポジウムは「生と死を超えて」、特別企画「詩画からのメッセージ・星野富弘の世界」、事例検討10題、交流セッション「ホスピスケア認定看護師の教育と活動」、市民セッション「あなたががんになったとき−ホスピスってなに−」、一般演題は全てポスターの前での発表で「卒前・卒後教育」の10題、「死への準備教育」の6題、「疼痛マネージメント」の9題、「アロマセラピー・音楽療法」の5題、「一般病棟での緩和ケア」の9題、「ホスピス・緩和ケア病棟」の6題、「家族・遺族のケア」の10題、「患者のケア」の12題、「生命倫理・死生観」の10題、「スピリチュアルケア」の6題、「患者・家族のケア」の6題、「訪問看護・家族ケア」の6題、「コミュニケーション」の6題、「チームアプローチ」の6題、「ボランティア・市民活動」の6題、「在宅ホスピスケア」の6題、「死生観」の6題、「インフォームドコンセント」の11題であった。
 ここでは事例検討の1題を報告する。利根中央病院外科の原敬氏は、「身体的疼痛緩和治療は終末期がん患者のQOL保持を常にもたらすか」との題で、“除痛治療が全人的なQOLの低下をもたらした”事例と“痛みを完全に止めない医療介入で自らの状況認識を確保しようとした”事例を報告した。身体的QOLと全人的QOLについて活発な討論がなされた。

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