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学会からのお知らせ
市民公開シンポジウム(2005年7月2日開催) Q&A公開
小迫先生への質問と回答
質問1 : 緩和ケア病棟での緩和ケアと一般病棟で緩和ケアチームが介入しての緩和ケアの大きな違いはなんですか?
質問2 : 看護コンサルテーションの仕方についてとCNSがいない病院の対策は?
質問3 : (1)緩和ケアチームのスタッフとして、他の医療スタッフに望むことは?
(2)薬剤師の緩和ケアにおける役割は?
(3)在宅ケアを行う場合、薬剤師の役割は?
質問4 : (1)依頼があがってこない場合の宣伝方法は?
(2)ラウンド症例検討時、どの位の時間がかかりますか?
(3)データを取るために工夫していることはありますか?
(4)看護師からの依頼内容は主治医に伝えますか?
(5)「患者さん・ご家族からの依頼」を多くする方策は?
質問5 : 他の病院で化学療法、放射線療法後に横浜市立病院に転院し、緩和ケアのみを受けることは可能ですか。
質問6 : 漠然とした相談も、専門看護師の方は受けてくれるのでしょうか。専門看護師に相談したいときの連絡はどこに?
質問7 : 緩和ケアに興味を持たない医師への対応は?
質問8 : 緩和ケアチームが活動している病院を捜すには?

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質問1 : 女性、30歳。
 緩和ケア病棟での緩和ケアと一般病棟で緩和ケアチームが介入しての緩和ケアの大きな違いはなんですか。利点、欠点を教えて下さい。告知されていない患者さんに対して緩和ケアチームに依頼があった場合、患者さんとどのように関わっていくのですか?
小迫 :  緩和ケア病棟では、緩和ケアを受ける患者さんが集中して療養しており、病棟全体の目標が緩和ケア一つに集約できるメリットがありますが、主治医や一般病棟から離れることに抵抗を持つ方もいます。一般病棟では、多くの場合急性期の患者さんと混合であり、療養環境としても、ケア提供のリズムにおいてもジレンマが起こりやすいのが難点です。緩和ケアチームの介入は、患者さん・ご家族のケアもスタッフのサポートも行います。一般病棟のまま、主治医との関係を継続しながら療養できるのは、患者さんにとってはメリットです。
 病名告知されていない患者さんでも、ご本人の病状の認識にあわせて苦痛を緩和するかかわりは可能です。告知されてないことが、ご本人を苦しめているのであれば、真実の開示について家族や医療スタッフと話し合っていきます。
質問2 : 女性、26歳。
 病棟ナースからCNS(専門看護師)への依頼[看護コンサルテーション]の仕方について。決まった書式などあるのですか?それとも、直接口頭や Telなどで相談を受けておられるのですか?私の病院にはCNSがいません。まず、病棟単位、小さなところから出来る、看護の充実について何かお考えを聞かせて下さい。
小迫 : アクセスを容易にするため、ラウンド時に直接話したり、電話でも相談を受けています。正式なコンサルテーションは、A4書式の依頼用紙を使っています。(上半分に相談内容、下半分にお答え欄)ただし、書面のみではなく、必ず相談者との話し合いをしています。
 病棟スタッフ一人ひとりが、自分が関心のあるケア技術について1つでも得意なことを見つけること。「これについては○○さんに聞いてみよう」と頼りにされるように、普段から情報収集や訓練を積み重ねておくと看護の幅が豊かになります。
質問3 : 女性、24歳。
(1)緩和ケアチームのスタッフとして、他の医療スタッフにもっと理解して欲しい協力して欲しいと思う事がありますか?
(2)私は薬学の学生ですが、緩和ケアチームに薬剤師が加わっている事は少ないように思います。薬剤師にもっと積極的に関わって欲しいところはありますか?
(3)在宅ケアを行う場合、薬剤師とは相談したり、方針を決めていくことはないのでしょうか?偏った質問ですみませんが宜しくお願いします。
小迫 : (1)緩和ケアは、「一部の人がかかわる終末期のケア」ではないこと。
(2)緩和ケアにとって薬物療法のメリットを最大に生かすためにも薬剤師の関与は重要です。薬剤師単独の活動ではなく、医療チームの中で医師や看護師、患者さん・ご家族とのダイナミックな関係を体験して下さい。
(3)在宅ケア移行期にも薬剤師と症状緩和法について話し合い、より簡便で安全な方法を検討しています。
質問4 : 年齢・性別無記入。
 緩和ケアチームを発足して2年目になります。看護師です。5点の質問をお願いします。当院では発足後も症例検討依頼がなく、今後各病棟をラウンドし、症例を発掘していく方向となりました。
(1)依頼があがってこない場合の宣伝方法で何か良いものは[良い方法]ありますか?
(2)ラウンド症例検討時、どの位の時間がかかりますか?
(3)看護師からの依頼が多かったようですが、依頼内容は主治医に伝えますか?その際に気をつけている事はありますか?
(4)「患者さん・ご家族からの依頼がない事が課題」との事でしたが、そのためのアプローチ方法として具体的に考えている事がありましたら教えて下さい。
小迫 : (1)緩和ケアチームのメンバーがかかわると何ができるのかを紹介する勉強会を行ったり、依頼を待つのではなく、逆に病棟や診療科のカンファレンスに参加する方法があります。緩和ケアチームが相手の現状を知ることが第一歩だと思います。
(2)ラウンドは、5病棟くらいで1時間半かかります。しかし、1ケースにかけられる時間が短いので、重点的に検討を要するケースは、別の日にカンファレンスを設けます。
(3)依頼方法は、質問2のお答えを参照して下さい。ナースが依頼するときには、主治医にも緩和ケアチームに依頼することを伝えています。診療にかかわることを提言する場合は、緩和ケア専門医と主治医で話し合っています。
(4)患者・家族からの依頼については、病院で緩和ケアチームの診療が受けられることのポスター掲示を行い、問い合わせ先を明示します。直接診療を行う場合は、主治医から紹介していただき、同意を得ていきます。
質問5 : 男性、57歳。
 切除不能の進行がんで他の病院(緩和ケアは行っておりません)で、化学療法、放射線療法後の場合に貴院(横浜市立病院)に転院し、緩和ケアのみを受けることは可能ですか。また、この場合に健康保険が適用されますか。個別のケースへのご回答が困難であれば、一般論として可能な範囲でご回答いただければ幸いです。
小迫 : 一般的に転院にあたっては、相手先の病院の緩和ケア担当者宛に主治医からの紹介状が必要です。病院によっては、「緩和ケア科」や「緩和ケア病棟」がある場合は、「緩和ケア外来」があるので、そこを受診します。医療費は保険適用となります。診療科の窓口がわからない場合は、まず今かかっている科と同様の診療科宛に紹介状をいただき、院内で緩和ケアチームとその科の主治医が協力して診療を行うことは、可能です。
質問6 : 女性、38歳。
 がんになったときに、どこに相談してよいかわからない、というような漠然とした相談も、専門看護師の方は受けてくれるのでしょうか。専門看護師に相談したいときにはどこに連絡したらよいのでしょう。
女性、55歳。
 横浜市民病院の患者でなくても、専門看護師に相談にのってもらえるのですか。
女性、60歳。
 どのようながんの専門医がどこにいるかという情報が欲しいときに、専門看護師は相談にのってくれるのですか。
小迫 : 現在は、専門看護師が所属している病院以外の方のご相談を受けることはないのですが、専門看護師がこういった相談窓口を設けることも、将来可能かもしれません。社団法人日本看護協会では、どこの病院に専門看護師がいるかの情報をもっております(ホームページ参照。http://www.nurse.or.jp/
質問7 : 男性、41歳。
 緩和医療の最大の障害は緩和ケアに興味を持たない医療者(特に医師)の協力が得られないことだと考えています。特に一般病院では著明だと思いますが、何か、このような医師を改心させる策略がありませんでしょうか。
小迫 : 緩和ケアチームや関心のある人がケアに苦渋していても、他の医療者の協力が得られないことが、その患者さんを苦しめる最大の問題ということもあります。特に主治医に、不得意なことを強制するとますます苦境に立たされ、協力が得られません。コンサルテーションの提案に協力していただくのが一番ですが、無理な場合、緩和ケアチームの直接診療ケースとして委譲していただくのも一つだと思います。また、緩和ケア担当者は、そのような苦境を救う協力者だということを1例でも体験してもらうように努力しています。
質問8 : 女性、55歳。
 横浜市民病院と何の関係のない病院で治療を受けていますが、よりよい緩和チームに出会うにはどうしたらよいでしょうか。
男性、58歳。
 家族が緩和ケアチームがある病院に入院していますが、どのようにしたら緩和ケアチームにみていただけるのでしょうか。
男性、55歳。
 緩和ケアチームが活動している病院を捜すにはどうすればよいでしょうか。
小迫 : 「日本ホスピス緩和ケア協会」で、緩和ケアを提供できる医療機関の情報が整理されています。インターネットのホームページでリストを見ることができます。
 医療機関で、医療相談室やソーシャルワーカーに「自分は緩和ケアを受けたい」と相談してみると、緩和ケアに関心の高い病院ならば、必ず何らかの情報を探してくれます。
 緩和ケアチームのある病院ならば、主治医や看護師に「緩和ケアチームの診療を受けたい」とお話して下さい。緩和ケアチームの問い合わせ先があると思いますので、直接ご家族が尋ねられることも可能だと思います。
「日本ホスピス緩和ケア協会」http://www.angel.ne.jp/~jahpcu/
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