line
学会からのお知らせ
市民公開シンポジウム(2005年7月2日開催) Q&A公開
複数の講師への質問と回答
質問1 : 講師の先生方は最期をどこで迎えたいですか?
質問2 : チームとしてがん医療を提供するための職種別役割は?
質問3 : 家族として、友人として、隣人として、どのような手助け、心配りが患者さんの役にたつとお考えですか?
質問4 : 緩和ケア病棟、ホスピスケア、在宅ターミナルケアは提供者によってケアの質に格差がありますか?
質問5 : 遺族ケアとしてはどのようなことをするのでしょうか?

Q&A一覧へ


質問1 : 男性、64歳。先生方ご自身に近い将来がんが見つかり、治療法がない状態になったとしたら、どのようにしますか(何処で療養したいですか)。その理由もお聞かせ下さい。女性、34歳。
先生方がもしがんの終末期にあったとしたら、どこでの療養を希望されますか。
内富 : 可能であれば仕事を続けながら、自宅で過ごしたい。できるだけこれまでの通常生活に近い状態を維持したいと考えています。それが叶わない場合は、自宅に近い家族の面会が可能な施設を選ぶので、現在であれば国立がんセンター東病院になります。
柏木 : できるだけ家にいたいと思います。どうしても自宅での療養が難しいとなれば、躊躇なくホスピスへ入院したいと思います。
質問2 : 男性、62歳。市民として、医師に対してはすでにいろいろな希望、期待があると思います。しかし、チームとしてがん医療を提供するためには、どのような職種にどのような活動をしてほしいとお考えですか。
内富 : 患者さん、ご家族の意向は多様であることがわかってきました。担当医、緩和ケア医、精神科医、心理士、ソーシャルワーカー、栄養士、リハビリ担当者を始めいろいろな専門職が、いろいろな希望にこたえられるような相談窓口とチーム作りを整えたいと考えています。そういったチームを備えたがん専門施設とご自身の地域の医療、福祉と連携できるのが理想と考えています。
柏木 : 医師、ナースの他に、ソーシャルワーカー、薬剤師、栄養士、理学療法士、作業療法士、宗教家などが必要と思います。
質問3 : 女性、52歳。国民の4人に1人ががんになるといわれています。これだけ身近になってきたがんですが、家族や友人をはじめ、一般市民はまだがん患者とどう付き合ってよいのか、分からないことが多いと思います。たとえば身近にがん患者さんがいるとき、家族として、友人として、隣人として、どのような手助け、心配りが患者さんの役にたつとお考えですか。具体的なお考えがあれば教えていただけますか。
内富 : 寄り添うを基本にしたいと考えます。積極的に何か働きかけるというよりは、患者さんが望むときに連絡がつき、返事ができる態勢作りに心を配りたいと考えます。
柏木 : がん患者さんはその病期によって気持ちが変わります。「気持ちの理解」が助けの基本です。励ましが必要な時は励ましを、励ましを控えるべき時には控えるということが大切と思います。
質問4 : 男性、46歳。緩和ケア病棟、ホスピスケア、在宅ターミナルケアは提供者によってケアの質に格差があると思いますが、どのように考えられますか。家族にこうしたケアが必要になった時、良いケアの提供者はどうやって見つければいいのでしょうか。選択の時のポイントを教えて下さい。
小迫 : 緩和ケア病棟であってもケア提供者個人の能力差はあります。全体のチームの協力と教育によって常に自己啓発されるべきだと考えます。家族としても緩和ケアに対しては、チームの一員として患者さんにどのようにケアしてほしいかを、普段から抵抗なく話せる関係性が第一で、家族の方と話すことを進んで受け入れるスタッフがいるかどうかはポイントの一つだと思います。
柏木 : 現在ケアの質に格差があることは確かです。それぞれに関わっているスタッフがどこでも同じような質のケアを提供できるよう、普段の努力を重ねることが大切だと思います。また、厚生労働省やそれぞれの協会、学会が一定の基準を持っているプログラムを認定するということも重要と思います。ケアが必要になった時はその時点でかかっている機関に遠慮なく相談することです。最近ではインターネットでの情報も豊富になっていますのでそれを利用するのも良いと思います。
押川 : 質の差もありますが、合う合わないもあると思います。在宅ターミナルの経験を多く持つ提供者のほうが対応はできるのかもしれませんが・・・。こればかりは人間としてのかかわりですので、付き合ってみないことには分からない部分も多々あると思います。
質問5 : 女性、24歳。本日は有難うございました。遺族ケアとしてはどのようなことをするのでしょうか?内富 :周囲からの暖かい支援がある中で故人を思い出す機会を設けることは、ストレス軽減につながると考えられております。心の許せる方々に囲まれて無理なく思い出を語り感情を共有することは助けになるでしょう。一周忌をも越えて不眠や食思不振(食欲がないこと)などにより体重が増えず体調の回復が思わしくない場合は専門医のアドバイスも役に立つでしょう。
柏木 : 亡くなられたあと、電話をかける、手紙を書く、訪問する、遺族会を開く、定期的にグループに参加してもらう、個人的な死別カウンセリングをする、専門家を紹介する・・・・などです。
押川 : 小児はお通夜かお葬式に必ず参列し、ケアを行います。他の患者様に関しては、1年に100人以上も訪問患者様がお亡くなりになっておりますので、亡くなるまでに、残されるご家族がいかに後悔のないケアができるかに力を入れて、その後のケアは特別に行っておりません。
サイトマップEnglish Page