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がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2010年版)

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4章 資 料
4 海外他機関による疼痛ガイドラインの抜粋
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肺がんの緩和ケア:エビデンスに基づいたACCP の臨床ガイドライン (2007, Chest Online)
  • American College of Chest Physicians (ACCP)作成の文献レビューによる推奨で、肺がん患者を対象としている(エビデンスの質により、強い推奨(1A〜1C)、弱い推奨(2A〜2C)の6段階に分類されている)。
  • 軽度から中等度の痛みには、禁忌でなければアセトアミノフェンまたはNSAIDsを開始し、重度な場合・増悪する場合はオピオイドを開始する(1B)。鎮痛薬のみで鎮痛困難な場合、三環系抗うつ薬・抗けいれん薬などの鎮痛補助薬の併用で鎮痛効果が上がる(1C)。
  • 簡便で安価なので経口投与を優先するが、経口困難な場合は坐剤・貼付剤を使用する。筋肉内投与は痛みがあり吸収が不安定なので推奨されない(1C)。
  • 便秘は一般的な副作用であり、予測して予防的に下剤を使用し、定期的に評価する(IB)。可能な限り運動を促し、寝たきりを避ける(1B)。
  • 筋緊張に関連する痛みの場合は、皮膚刺激(温寒刺激)、鍼灸、心理的サポートの併用が推奨されるが、これらは薬物療法に取って代わるものではない(1C)。
  • 疼痛緩和目的で放射線治療や化学療法を行うことを検討する(1B)。標準的な薬物療法で鎮痛困難な場合、麻酔科や緩和ケアの専門家に相談する(1C)。
  • 骨転移痛に対しては、鎮痛目的の放射線治療を行い、ビスホスホネートを併用する(1A)。鎮痛困難な場合は、放射線医薬品(ストロンチウム)の使用を検討する(1B)。固定術の適応は、長管骨や荷重がかかる骨の転移で、4週以上の生存が見込まれ全身状態が良好な場合である(1C)。
  • 脊髄圧迫の確定診断には、単純X線、骨シンチグラフィ、CTではなく全脊髄のT1強調MRIを撮ることが推奨される(1C)。
(小原弘之、田中桂子)

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