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がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2010年版)

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4章 資 料
4 海外他機関による疼痛ガイドラインの抜粋
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がん疼痛のマネジメント:ESMOの臨床的推奨(2004,ESMO)
  • European Society of Medical Oncology Guidelines (ESMO)working group が作成したがん疼痛に関する推奨報告である。
  • 頻 度: 進行がん患者の80%以上で、主に腫瘍の直接浸潤による痛みを生じる。痛みはがんの進行度の指標にもなるので重要である。がん患者の痛みの20%はがん治療に起因するものである。
  • 増量スケジュール:疼痛時に、1日量の10%までの量をレスキュー・ドーズとして使用する。1日4回以上必要なら、定時徐放性製剤の増量を検討する。
  • 副作用の対処:鎮痛補助薬、神経ブロック、放射線治療を併用してオピオイドを減量し、オピオイドローテーション・投与経路の変更や、制吐薬などの対症療法を行う。オピオイド過量による副作用症状が重症化した場合はナロキソンを使用する。
  • 放射線治療:特に骨転移痛・神経圧迫・脳転移による痛みに有効である。
  • 外科治療:特に骨折時や管腔臓器の閉塞時の痛みに有効である。
  • 難治性の 痛みの治療:神経障害性疼痛はオピオイドの効果が不十分な場合が多く、鎮痛補助薬の併用が必要である。非オピオイド鎮痛薬・オピオイドに、抗うつ薬、抗精神病薬・抗けいれん薬を組み合わせる。神経圧迫にはコルチコステロイドを、骨転移痛にはビスホスホネートを使用する。痛みが緩和されない患者には、ケタミンや神経ブロックなどが有効な時があり、終末期には鎮静が必要な場合がある。

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