line
がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2010年版)

目次にもどる

4章 資 料
4 海外他機関による疼痛ガイドラインの抜粋
3
突出痛:EAPC working groupによるコンセンサス・レポート(2002, Cancer)
  • European Association for Palliative Care(EAPC)の専門家作業部会が作成したコンセンサス・レポートである。
  • 突出痛はオピオイドを含む鎮痛薬を使用しても40〜80%の高頻度に出現する。
  • 突出痛では、痛みの強さ、頻度、持続時間、性質、増悪因子や軽快因子を正確に評価する必要がある。突出痛の治療には、背景にある痛みの状態に応じて分類する図2の評価アルゴリズムが有用である。
  • 突出痛の治療では、①オピオイドの量や投与スケジュールの見直し、②鎮痛補助薬の併用、③定期オピオイドの増量や投与間隔の短縮、④レスキュー・ドーズの調整、⑤活動方法の見直しを検討する。
  • 原因に対する治療として、ホルモン療法、化学療法、放射線治療、外科治療、コルセットを検討する。
  • 神経障害性疼痛の薬物療法には、図3のアルゴリズムが提唱されている。痛みの性質では特定の薬剤の効果は予測できないことが示唆されているが、アルゴリズムでは便宜的に、「灼熱痛」(burning pain)には抗うつ薬、「電撃痛」(lancinating pain)には抗けいれん薬と示されている。その他、病態や副作用により、NSAIDs、アセトアミノフェン、コルチコステロイド、オピオイドを使用し、ビスホスホネート、ケタミン、抗不整脈薬などを組み合わせる。
  • 経口投与の場合、効果が最大になるのは投与後概ね60分であるため、突発的に発症し持続しない痛みの治療には不適である。皮下投与は、静脈内投与より効果発現が遅い。
図2 突出痛の評価アルゴリズム
図2 突出痛の評価アルゴリズム
〔EAPCガイドラインより一部改変〕
図3 神経障害性疼痛の治療アルゴリズム
図3 神経障害性疼痛の治療アルゴリズム
〔EAPCガイドラインより一部改変〕

目次にもどる