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がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2010年版)

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1章 はじめに
2 ガイドラインの使用上の注意
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ガイドラインの構成とインストラクション
 本ガイドラインの構成は以下のとおりである。
 「I章 はじめに」では、「ガイドライン作成の経緯と目的」でガイドラインを作成した目的を記載し、「ガイドラインの使用上の注意」でガイドラインの対象としている状況や使用上の注意を説明した。「推奨の強さとエビデンスのレベル」では、本ガイドラインで使用されている推奨の強さとエビデンスのレベルを決定する過程が記載されている。「用語の定義と概念」ではガイドラインで使用する用語の定義を明確にしている。
 「Ⅱ章 背景知識」では、「がん疼痛の分類・機序・症候群」、「痛みの包括的評価」、「WHO方式がん疼痛治療法」、「薬理学的知識」、「麻薬に関する法的・制度的知識」、「患者のオピオイドについての認識」、「がん疼痛マネジメントを改善するための組織的な取り組み」について、がん疼痛治療を行ううえでの基礎知識をまとめている。また、「薬物療法以外の疼痛治療法」では、日本放射線腫瘍学会、日本インターベンショナルラジオロジー学会に依頼して、放射線治療、経皮的椎体形成術に関して知っておくべき基礎知識を紹介していただいた。
 ガイドラインの主要部分は「Ⅲ章 推奨」であり、この部分で65の臨床疑問について、臨床疑問、関連する定式化した臨床疑問、推奨、解説、既存のガイドラインとの整合性、文献を述べた。推奨では薬剤の投与量、投与方法については詳細を示さず、背景知識に記載することとした。また、構造化抄録はガイドラインに示さなかったが、推奨の「解説」において個々
の論文の概要がわかるように記載した。
 「Ⅲ章 推奨」は、「共通する疼痛治療」、「オピオイドによる副作用」、「がん疼痛マネジメントにおける患者教育」、および、「特定の病態による痛みに対する治療」に分かれている。「共通する疼痛治療」では、非オピオイド鎮痛薬(NSAIDsとアセトアミノフェン)・オピオイドによる疼痛治療に関する推奨をまとめており、これはどのような痛みの病態であっても共通して行うものであるため、「共通する疼痛治療」とした。「オピオイドによる副作用」では、嘔気・嘔吐、
便秘、眠気、せん妄といったオピオイドによって発現する副作用への対策に関する推奨をまとめた。「がん疼痛マネジメントにおける患者教育」では、オピオイドの説明や服薬指導などの患者教育に関する推奨をまとめた。「特定の病態による痛みに対する治療」では、非オピオイド鎮痛薬・オピオイド以外の鎮痛手段が必要となることが多い病態として、神経障害性疼痛、
骨転移による痛みなど、性質や部位による痛みごとに特徴となる推奨をまとめた。
 最後に、「Ⅳ章 資料」として、「作成過程」ではガイドラインを作成した経緯、各臨床疑問で使用した「文献の検索式」を掲載した。今回のガイドラインでは十分に検討できなかった課題を「今後の検討課題」としてまとめ、欧米で出版されているがん疼痛のガイドラインの主要部分を要約して「海外他機関による疼痛ガイドラインの抜粋」として示した。

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