C-9
タイトル(日本語) 終末期にある患者が経口摂取中止となる状態に対する主介護者の認識
タイトル(英 語) Primary Caregiver Perceptions of Intake Cessation in Patients Who Are Terminally IlI
著者名 Meares CJ
雑誌名,巻:頁 Oncology Nursing Forum. 1997; 24: 1751-1757
目 的

在宅ホスピスプログラムを利用する成人終末期がん患者が徐々に経口摂取ができなくなる状態について、主介護者がどのような意味づけをしていたか明らかにする。

研究デザイン 質的研究(現象学的アプローチ)
エビデンスレベル Not applicable
治療環境・施設名 北米の北東部における在宅ホスピスプログラム
対象患者

死別後1年以内の12名の遺族で主に介護にあたっていた女性(母国語は英語)
例数:妻3、姉妹3、義理の娘3、友人2、実娘1 年齢:40±75歳
原疾患(がん原発部位):乳腺、肺、結腸、直腸、前立腺、膀胱 
(患者の年齢は68−92歳 性別:男性4 女性8)
生命予後:在宅ホスピスの支援期間 10日〜17週間

介 入

なし

主要評価項目(定義)・
統計学的手法

看護師が9項目からなる面接ガイドにそって半構造化面接を対象者の自宅で実施。
現象学的に分析 Van Manen's (1990) method

結 果

7つの主要テーマが登場した:
「食」の意味:身体的な必要性以上の象徴的な、社会的な関係性の側面をもつ。
「いのちの維持役」としての介護者:知識、警戒、患者の摂食維持のための努力。
同時期に発生する喪失体験:プライバシーの侵害、依存度の増加など
個々の反応:患者の場合・・後悔や憤り、家族を喜ばせるために食べるなど。
個々の反応:介護者の場合心配から怒りまで、関係性、死の受容度、責任感などによる。
個々の反応:経口摂取中止が自然なことだという情報も行き渡っていない。
経口摂取中止:「餓死」という認識。
遺族としての気持ち:「今」の意味、悲嘆のテーマ、遺族の食生活パターンの変化。
パラドックス:「食べられることが一番」から「食べないことが一番」へのシフト。
パラドックス:経口摂取パターンに伴う患者の状態変化と、経口摂取を維持させようとする
パラドックス:介護者の行動が、いずれも「死」をもって中止となる。

結 論 主介護者は、患者の経口摂取中止は病状の進行と共に自然に発生したものであり身体的には苦痛を伴わないものであったが、患者にとっても介護者にとっても精神的にはつらい経験であったととらえていた。
コメント 経口摂取不良となる患者を介護する者の「生の声」の記述を通じて介護者の経験に見られる共通テーマを把握することを通じて、看護実践上認識しておきたいポイントを挙げた論文。
作成者 栗原幸江