C-7
タイトル(日本語) 終末期がん患者の輸液量
タイトル(英 語) Volume of hydration in terminal cancer patients.
著者名 Bruera E, Belzile M, Watanabe S, et al
雑誌名,巻:頁 Support Care Cancer. 1996; 4: 147-150.
目 的

緩和ケア病棟とがんセンターの終末期がん患者への輸液の状況を調査する。

研究デザイン 後ろ向きコホート(チャートレビュー)
エビデンスレベル Not applicable
治療環境・施設名

カナダの緩和ケア病棟(PCU;Palliative Care Unit, Edmonton General Hospital)
および がんセンター(CCI; Cross Cancer Institute, Edmonton)

対象患者

PCUは1991年、1993年の入院患者、CCIは30人の死亡患者
例数:PCU 290 CCI 30 年齢:PCU 63±14 CCI 60±12 
性別(女):PCU 58% CCI 57%
原疾患:PCU 肺25%、乳18%、消化器14%、泌尿器9%、頭頚部8%、他27%
原疾患:CCI 肺20%、 乳17%、消化器17%、頭頚部13%、泌尿器10%、他23%
生命予後:記載なし 全身状態:記載なし
病態:PCUは「治療に反応しない進行がん」「全てのケースで入院管理が必要な重大・複雑な症状がある」と記載、23±11%の体重減少との記載もあり。
CCIは「終末期で放射線、化学療法を行っていないもの」
治療環境:緩和ケア病棟 病院

介 入

なし

主要評価項目(定義)・
統計学的手法

輸液の実施状況(実施率、日数、量、注入方法等)
輸液を中止した理由
PCU群とがんセンター群をt検定、カイ2乗検定で比較

結 果

PCU 実施率 171% 実施日数12±8(P>0.02)量1015±135ml/日(P<0.001)
CCI  実施率 100% 実施日数12±5(P>0.02)量2080±720ml/日
PCUは全例皮下注(hyaluronidase添加)、CCIは全例経静脈

以下はPCUのみのデータ
注入方法:持続(40-100ml/h) 31%、夜間(60-120ml/h) 48%、500ml/hのbolusを1〜3回/日21%
多くが25G 翼状針(steel)を胸部か腹部に刺入(平均5.2±2.8日)
10%がシリコン針に変更(変更した患者はsteelが平均3.2±2.8日、シリコンが2.9±1.9日)
皮下注を中止した理由 死亡45% 退院・転院 9% 拒否による未実施1%
皮下注を中止した理由 拒否による中止2% 経口摂取可42% 合併症0%
皮下注を中止した理由 ただし、31%で刺入部位の問題、腎障害により減量
皮下注開始から40hの間の経口水分摂取 108±25ml/日
皮下注開始48時間後の血清ナトリウム濃度 132±18mEq/l

結 論 過剰な量の輸液を経静脈等の快適でない経路でなされている患者がいるかもしれない。教育と研究が必要である。
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作成者 宮下光令