C-3
タイトル(日本語) 臨死期患者の脱水:フランス語圏スイスにおける医師調査
タイトル(英 語) Dehydration in Dying Patients: Study with Physicians in French-Speaking Switzerland.
著者名 Collaud T, Rapin CH
雑誌名,巻:頁 J Pain Symptom Manage. 1991; 6: 230-240
目 的

フランス語圏スイスにおける医師に関して、臨死期の脱水による苦痛の認識、およびそれに関連する経口的水分補給と人工的水分補給の選択の態度を明らかにする。

研究デザイン 横断研究(質問紙調査)
エビデンスレベル not applicable
治療環境・施設名 フランス語圏スイス:開業医(無作為抽出500名:一般医、内科医、外科医、その他)、病院医(無作為抽出400名、Geneva Cantonal University Hospital の内科学助手78名)計978名に郵送調査。
対象患者

例数:回答医師397(回収率41%)病院内と病院外はほぼ同数
回答医師の背景についての記載なし

介 入

なし

主要評価項目(定義)・
統計学的手法
仮想症例:高齢終末期がん患者、3週間入院、一般状態不良、脱水により状態悪化
上記に関して以下の回答を求めた。
1.

脱水による不快の程度、不快の原因となる因子(空腹感、のどの渇き、口渇、筋肉痙攣、嘔気)の重要性について。

2.

仮想症例の精神状態を「意識あり、認知症、昏睡」に分類し、各状態の患者の脱水のマネジメントとして、最も適切と考える治療を5選択肢(経口的水分補給、経口的水分補給&口腔ケア、経鼻胃管、末梢輸液、中心静脈輸液)から選ぶ。

*胃管と輸液の場合を人工的水分補給の選択としている。

大部分の回答は9cmの linear analogue scale 上にポイントされ、3分割で「軽度」「中程度」「重度 / 非常に重要」に分類。
カイ二乗検定、有意水準p<0.05
結 果

脱水による不快の評価は多様。総合評価で、重度42%、軽度33%であった。

不快の原因として「非常に重要」との回答は、口渇78%、のどの渇き43%、嘔気23%であった。

60%が輸液により不快が増すことはないと回答した。

脱水への態度として、経口的水分補給の選択55%、人工的水分補給の選択29%(経鼻胃管10%、末梢輸液13%、中心静脈輸液6%)、治療拒否6%であった。

十分量群の50%は、輸液をスタンダードケアと考えていたが、非十分量群では全く考えていない傾向あり。
人工的水分補給は、昏睡では38%、意識あり25%、認知症では26%が選択した。
昏睡患者での人工的水分補給の選択には、勤務場所が病院外の医師と病院医師(35%と47%)で有意差があった。
人工的水分補給を選択した医師と選択しなかった医師で、脱水による苦痛を重度ととらえたのは、65%、21%であり、口渇を重度としたのは85%、73%、のどの渇きを重度としたのは83%、20%であった。
結 論 人工的水分補給が脱水に対する最善の治療法と考える医師は1/3程度であった。人工的水分補給の選択には終末期の脱水によるのどの渇きを重度の苦痛と評価することが関係している。
コメント アブストラクトの%数、本文や表の%数が違っているところがある。検定結果が明確に記されていない部分がある。
作成者 河 正子