C-20
タイトル(日本語) 終末期悪性腫瘍患者の治療抑制に関する韓国の患者、家族、医師間の価値観の相違
タイトル(英 語) Discrepancies among Patients, Family Members, and Physicians in Korea in Terms of Values Regarding the Withholding of Treatment from Patients with Terminal Malignancies.
著者名 Oh DY, Kim JE, Lee CH, et al
雑誌名,巻:頁 Cancer. 2004; 100: 1961-1966
目 的

終末期の悪性腫瘍患者において無益な治療を控えることに関する患者の家族員と医師との価値観の違いを明らかにする。

研究デザイン 横断研究
エビデンスレベル Not applicable
治療環境・施設名 国立ソウル大学病院、ソウル市立Boramae病院
対象患者

例数:2001年4月から8月に114名の患者について家族の同意の得られた97名が質問票の対象。
患者の主治医(内科専門研修医1〜2年目)および家族員が回答。(患者自身が回答したのは9名のみ)114名の患者の年齢:21〜80歳 中央値56歳  性別:男性62%
原疾患:肺悪性腫瘍24%、胃悪性腫瘍22%、大腸直腸悪性腫瘍11%、乳がん10%
生命予後:記載なし 全身状態:記載なし 病態:進行期40%、終末期60%
97名の患者の主介護者:配偶者47%、子供33%、親7%、義理の娘3%
進行期の定義:治癒は不可能であるが、抗がん治療(手術、放射線、化学療法)により延命が可能で患者のPS上治療実施可能な時期
終末期の定義:疾患の進行や患者のPS低下により緩和ケアが推奨される時期

介 入

なし

主要評価項目(定義)・
統計学的手法

患者の疾患と病期についての知識
経口摂取困難なとき静脈栄養を選択するか否か
経口摂取困難なとき経管栄養を選択するか否か
回答割合の比較:カイ二乗検定 医師−家族員の回答間の一致度:χtest

結 果

(原則97名についての回答)

疾患について、家族の100%、患者の86%が知っていた。

病期について、家族の69%(進行期56%、終末期78%)、患者の37%(進行期51%、終末期26%)が知っていた。

経管栄養は、家族の75%、医師の88%が選択すると回答した。(p=0.02)

静脈栄養は、家族の87%、医師の78%が選択すると回答した。(p=0.34)

家族と医師の回答の一致率は、経管栄養75%、静脈栄養76%であった。

結 論 延命治療(輸液以外を含む)の意思決定に医師と家族の間の不一致があった。
コメント 家族と医師の背景の詳細は提示されていない。主介護者の教育、経済状態が意思決定に関連していなかったとだけ記されている。輸液以外にCPR、血液透析などの延命治療を選択するかどうかについても調査で尋ねている。
作成者 河 正子