C-16
タイトル(日本語) 終末期がん患者への輸液に対する日本人医師の態度:全国調査
タイトル(英 語) Attitude of Japanese physician toward terminal dehydration: A national survey.
著者名 Morita T, Shima Y, Adachi I
雑誌名,巻:頁 J Clin Oncol. 2002; 20: 4699-704
目 的

終末期の輸液に対する日本人医師の態度を明らかにし、関連要因を検討する。

研究デザイン 横断研究(自記式質問紙調査)
エビデンスレベル Not applicable
治療環境・施設名

がん専門病院(16施設)、一般病院(4施設)、緩和ケア病棟・緩和ケアクリニック(74施設):このうち、がん専門病院と緩和ケア病棟の重複が4施設

対象患者

上記の協力が得られた対象施設に対し1123の調査票を発送、回収率53%
例数:584 年齢:43±9 性別(男):94% 経験年数:17±8
所属施設:がん専門病院38%、一般病院46%、緩和ケア病棟15%
専門:外科36%、消化器16%、内科・血液・腫瘍15%、緩和医療10%
昨年1年間の死亡患者数:22±35

介 入

なし

主要評価項目(定義)・
統計学的手法

2例の仮想症例を提示し、実施する1日輸液量を0-500ml, 1000ml, 1500-2000ml高カロリー輸液(IVH)の4選択肢から選択
 胃がん症例 余命1ヶ月 ADL(床上・要介助) 経口摂取不可(イレウスにより)
 肺がん症例 余命1ヶ月 ADL(床上・要介助) 経口摂取不可(悪液質により)
ロジスティック回帰分析により、輸液に積極的であることの関連要因を検討
 胃がん症例: 1500ml以上またはIVHを「輸液に積極的」と定義
 肺がん症例: 1000ml以上またはIVHを「輸液に積極的」と定義

結 果

胃がん症例 0-500(15%) 1000(50%) 1500-2000(24%) IVH(7%)
肺がん症例 0-500(26%) 1000(58%) 1500-2000(08%) IVH(4%)
輸液に積極的であることの関連要因
 「専門が緩和医療でないこと」「生理学的必要量の重要性認識」
 「輸液は苦痛を緩和するという考え」「輸液は最低限のケアであるという考え」

結 論 末期がん患者への輸液に対する医師の態度には相違がある。相違を解消するためには輸液に関する研究の優先課題として、適切な水分・栄養の生理学的必要量と輸液が患者の症状に及ぼす影響、医師が輸液を最低限のケアと考える理由を明らかにすることが必要である。
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作成者 宮下光令