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タイトル(日本語)

米国の在宅中心静脈栄養・在宅経腸栄養の実施状況とアウトカムの現状

タイトル(英 語) Current use and clinical outcome of home parenteral and enteral nutrition therapies in the United States.
著者名 Howard L, Ament M, Fleming CR, et al
雑誌名,巻:頁 Gastroenterol. 1995; 109: 355-65.
目 的

Medicareデータから米国の在宅における中心静脈栄養・経腸栄養(HPEN)の実施状況を推計し、National Registry information(NRI)の登録データから疾患やアウトカムの状況を分析する。

研究デザイン 横断研究(Medicareデータ)、後ろ向きコホート研究(登録データを利用)
エビデンスレベル Not applicable
治療環境・施設名 在宅(全米)
対象患者

1989-1992のMedicareのデータ(全米での実施状況の推定に利用)総数3千万人
1985-1992のNational Registry information(NRI)のデータ(The North American HPEN Patient Registryへ登録されたもの、アウトカム等)
以下は全てNRIデータの悪性新生物のみ
例数:在宅中心静脈栄養(HPN)2122 在宅経腸栄養(HEN)1644(NRI総数は9288)
年齢:HPN 44±24 HEN 61±17  性別:記載なし
原疾患:HPN、HENともに悪性新生物はNRI全体の 約40%(共に疾患別で最多)
生命予後:HPN 1年で63%死亡 HEN1年で59%死亡
全身状態:記載なし 病態:記載なし 治療環境:在宅 他:

介 入

なし

主要評価項目(定義)・
統計学的手法

Medicareデータ:HPN、HENの実施状況とその変化。
NRIデータ:アウトカム(生存期間、1年後の治療状況(経口栄養・HPEN・死亡)、リハビリ(年齢相応の活動能力に比べてComplete、Partial、Minimalの三段階)、合併症による入院。
Medicareデータから全米の状況を推定。
NRIデータから単純集計とSMRを算出、年齢とアウトカムの関連をカイ2乗検定で検討。

結 果

Medicareデータ:疾患全体で1992年には全米ではHPN40,000人、HENは152,000人と推定。1989年から倍増した。利用率を英国と比べると HPN 10倍 HEN 4倍。
NRIデータ: 悪性新生物のSMR HPN 20 HEN 30
悪性新生物の1年後の治療状況 HPN→ 経口26% HPEN8% 死亡63%
悪性新生物の1年後の治療状況 HEN→ 経口30% HPEN6% 死亡59%
悪性新生物のリハビリ状況 HPN:Complete 29% Partial 57% Minimal 14%
悪性新生物のリハビリ状況 HEN:Complete 21% Partial 59% Minimal 21%
悪性新生物の合併症 HPN:HPEN関連1.1回/年 non-HPEN関連3.3回/年 
悪性新生物の合併症 HEN:HPEN関連0.4回/年 non-HPEN関連2.7回/年
(悪性腫瘍に限らず疾患全体で)アウトカムデータにより、両治療法の安全性が示され、原疾患が生存やリハビリテーションに強く影響していた。

結 論

略(悪性新生物に限った結論でないため)

コメント 抄録には特に悪性新生物に関連する事項を主に記載した(メディケアは全疾患)。論文では米国全体のコストや疾患別のアウトカムの状況なども詳細に記載されている。Medicareデータには対象患者背景の記載はない。
作成者 宮下光令