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タイトル(日本語)

肺癌患者でのエネルギーバランスの分析

タイトル(英 語) Analysis of the energy balance in lung cancer patients.
著者名 Staal-van den Brekel AJ, Schols AM, ten Velde GP, et al
雑誌名,巻:頁 Cancer Res. 1994; 54: 6430-6433
目 的

肺癌患者における異化亢進状態の発現率と寄与因子を評価する。
エネルギーバランスの分析により肺癌患者の体重減少に関する知識を向上させる。

研究デザイン 横断研究
エビデンスレベル IV
治療環境・施設名 Maastricht大学病院呼吸器科
対象患者

例数:100 年齢:65±9 性別:男82 女18
原疾患:肺癌と診断された新患患者
組織型:腺癌21、扁平上皮癌32、大細胞癌27、小細胞癌17、その他3
除外基準:化学療法、放射線治療の既往、高用量ステロイド使用、重篤な内分泌疾患の合併、
除外基準:高熱(37.7℃以上)

介 入

下記項目の測定

主要評価項目(定義)・
統計学的手法

REE(間接熱量測定法)kcal/day
REE(%HB)=間接熱量測定法/Harrris-Benedictの予測式)・・代謝亢進を示す
REE(kcal/kg FFM)=REE/除脂肪体重
FFM(除脂肪体重)生体インピーダンス分析で測定
EI(食事摂取量)/REE
体重減少(健常時からの)
腫瘍の局在(中枢性と末梢性)
生化学的指標:CRP、Alb、Prealb、cortisol、TSH
呼吸機能:IVC、FEV1
t検定、Mann-Whitney U検定、χ2検定、重回帰分析

結 果

10%以上の体重減少が30%に認めた。
REE(%HB)>110 74%
中枢性腫瘍患者は末梢性腫瘍患者より代謝が亢進しCRPは高値であった。
食事摂取量は体重減少者で減少していた。
中枢性腫瘍を閉塞性浸潤の有無で比較するとREEでは差異はないが、CRPでは浸潤群で高値であった。

結 論

肺癌患者の体重減少の要因は、代謝の亢進と食事摂取量の低下の両方である。
代謝亢進には腫瘍の局在と炎症反応が関連している。

コメント 今回の研究には小細胞癌が含まれており、小細胞癌は中枢性腫瘍のみであり、REE(kcal/kg FFM)が非小細胞癌より亢進していた。
作成者 須賀昭彦