B'-10
タイトル(日本語)

膵癌悪液質患者でのサイトカイン、急性期反応とREE

タイトル(英 語) Cytokines, the acute-phase response, and resting energy expenditure in cachectic patients with pancreatic cancer.
著者名 Falconer JS, Fearon KC, Plester CE, et al
雑誌名,巻:頁 Ann Surg. 1994; 219: 325-331
目 的

体重減少を来した膵癌患者はREEが亢進しているか?
CRPとREEまたはCRPとTNF、IL-6との関係?

研究デザイン 症例対照研究
エビデンスレベル IV
治療環境・施設名 Royal infirmary of Edinburgh外科(イギリス)
対象患者

例数:膵癌(P)21(7 ERCP 10 外科的バイパス術 4膵体尾部癌)、
例数:対照(C)16 年齢:P 57(2) C 55(3)
性別 男(女):P14(7)C11(5)
原疾患 :体重減少を来した膵癌新患患者(化学療法 未)
Stage : II 7 III 8 IV 6

介 入

下記項目測定。P vs C(除脂肪体重、体細胞重量、REE)。P群を更にCRP≧1とCRP<1に分けて、REE、除脂肪体重、体細胞重量、CRP、Alb、TNF、IL6を比較

主要評価項目(定義)・
統計学的手法

REE(間接熱量測定法)除脂肪体重、体細胞重量(生体インピーダンス法)
CRP、Alb、TNF、IL6(血清)、TNF、IL6(単球から分離、培養)、
TNF、IL6(単球から分離、培養+Endotoxinで刺激)
結果はmean (SEM)、グループ比較は対応のないt検定

結 果

P vs C・・・体重、体重減少、除脂肪体重、体細胞重量、REEに有意差あり。
P群のうちCRP≧1(n=9)vs CRP<1(n=12)
体重、体重減少、除脂肪体重、体細胞重量・・有意差なし(n.s.)
CRP 7.2(2.0) vs <1 p=0.00011 Alb 3.3(0.1)vs 4.0(0.1)p=0.005
REE(kcal/kg)28.7(1.8)vs 23.8(1.3) p=0.035
REE(kcal/除脂肪体重)36.0(2.7)vs 28.1(1.5)p=0.014
REE(kcal/体細胞重量)85.5(10.0)va 64.3(3.0)p=0.033
TNF、IL6(血清)、TNF、IL6(単球から分離、培養+Endotoxinで刺激)n.s.
TNF(単球から分離、培養)1231(244)vs 210(54)p=0.0001
IL6(単球から分離、培養)11.5(1.7)vs 3.6(1.4)p=0.0024

結 論

膵癌患者の体重減少にREE亢進が寄与している。
CRP増加患者はREEが亢進していた。
血清TNF、IL6とCRPは相関しないが、単球刺激で生じるTNF、IL6はCRPと相関する。つまり、全身性よりもむしろ局所生成サイトカインが急性期反応の調整に重要かもしれない。

コメント サイトカイン生成が代謝亢進を引き起こすかは不明
作成者 須賀昭彦