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タイトル(日本語)

安静時エネルギー消費量に対する消化器癌の影響

タイトル(英 語) The effect of gastrointestinal malignancy on resting metabolic expenditure.
著者名 Macfie J, Burkinshaw L, Oxby C, et al
雑誌名,巻:頁 Br J Surg. 1982; 69: 443-6
目 的

消化器癌患者で代謝が亢進しているかどうか調査し、臨床像との関連を決定するためにその増加量の測定を試みる。

研究デザイン 横断研究
エビデンスレベル 分析疫学的研究 IV
研究施設 Department of Surgery and Medical Physics, The General infirmary at Leeds
対象患者

例数:グループI:32名コントロール(健常ボランティア20名、非癌術前患者12名)、
例数:グループII:24名局所的癌患者、(結腸:50%、胃:42%、食道:8%)、
例数:グループIII:19名転移癌患者(結腸:52.6%、胃:42.1%、食道:5.3%) 
年齢:グループI:42.0+/-13.4、グループII:62.7+/-13.4、グループIII:64.7+/-11.1
生命予後:不明
病態(消化管閉塞、悪液質など):グループII:局所のみ、グループIII:肝転移89.5%、骨転移5.3%、癌性腹水5.3% 他:

介 入
主要評価項目(定義)・
統計学的手法

Resting Metabolic Expenditure, Total Body Potassium, Weight, Height, RQ Student's t test, Wilcoxon's sum, Bartlett's test

結 果 グループIの年齢が他の二群に比べ有意に若かった。グループIIIのTBKが他の二群に比べ有意に低かった。グループIにおいて健常ボランティアと非癌患者とでRMEに差はなかった。グループIIIにおけるRMEはグループIに比し有意に高かった。三群におけるTBKとRMEの関係は同様でにおけるTBKに対するRMEの値は他の二群に比して有意に高かった。その差はグループIとの間で289kcal/dであった。三群間でRQの値に差はなかった。
結 論

悪性疾患においてはエネルギー消費は増加しており、特に転移を伴う疾患で増加していた。栄養サポートを受けている場合エネルギー消費の差は小さく、それによる結果も小さいもの予想されるが、罹病期間が長くなればその差が顕著になってくる。

コメント 三群間でRMEとTBKの関係に差が出ていないということはTBKに対するRMEの差は疾患によって起こっていると考えられる。局所癌(グループII)においても有意な差はないもののグループIに比しRMEの増加がみられており、癌によるRMEの増加をうかがせる。転移癌患者と健常人とのRMEの差は僅か289kcal/dではあるがこの差が1ヵ月続くと1ヵ月後には脂肪1kg分にもなることを考えるとこの値にも説得力がある。
作成者 小西 太