A-6
タイトル(日本語) 終末期患者に対する非経口輸液管理
タイトル(英 語) Parental Hydration of terminally ill cancer patients.
著者名 Yan E, Bruera E
雑誌名,巻:頁 J Palliat Care. 1991; 7: 40-43
目 的 皮下輸液によって苦痛緩和が得られた症例を記述する。
研究デザイン 症例報告
エビデンスレベル V
治療環境・施設名 Palliative Care Unit, Edmonton general hospital, Canada
対象患者

3例

介 入 皮下輸液
主要評価項目(定義)・
統計学的手法
結 果

症例1:60歳、女性、大腸がん局所再発、骨盤、肝臓に転移。
14日前に人工肛門形成術を受け、激しい嘔吐で摂食不可能のため75ml/時間の持続静脈輸液を受けていた。緩和ケア病棟に入院し、デキサメタゾン20mgとメトクロプラミド60mgを使用し、夜間 80ml/時間で皮下輸液を行った。6日目に経口摂取可能になり、退院した。47日後再入院し死亡した。

症例2:80歳、男性、肺がん
疼痛のために経口モルヒネ90mg、ロラゼパム4mg/日を投与されていたが、重度の過活動型せん妄(mini-mental state:20)、中等度脱水が認められた。緩和ケア病棟に入院し、皮下輸液を行ったところ7日目にせん妄は軽快した。14日目に意識水準が再び悪化し、転移性腫瘍による頬部疼痛が増悪したため、抗生物質と夜間皮下輸液を再開した。19日目に食事摂取、意識、疼痛が著しく改善した。36日目死亡したが、その間不隠はみられなかった

症例3:69歳、女性、子宮内膜がん 皮膚・腹腔内転移。
緩和ケア病棟入院時、高度の便秘による食思不振、嘔吐があり、中等度脱水が認められた。制吐治療と皮下輸液を行い、21日目に経口摂取が可能となった。65日目に消化管閉塞による激しい悪心嘔吐があり、皮下輸液を再開し、外科手術を思考した。113日目退院し、3ヶ月間在宅療養した。

結 論 適切な評価に基づいた皮下輸液は、簡便、低コストで、終末期の意識、便秘、食欲不振を改善することがあり、有効な場合がある。
コメント 症例報告
作成者 瀧川千鶴子、佐々木聡美