A-4
タイトル(日本語) 切除不能の悪性腫瘍による消化管閉塞の患者に対する在宅中心静脈栄養(HPN)
タイトル(英 語) Home parenteral nutrition for patients with inoperable malignant bowel obstruction.
著者名 August DA, Thorn D, Fisher RL, et al
雑誌名,巻:頁 J Parenter Enteral Nutr. 1991; 15: 323-327
目 的 切除不能の悪性腫瘍による消化管閉塞の患者に対するHPNの有効性,安全性,適応を検討する。
研究デザイン Case series
エビデンスレベル V
治療環境・施設名 Nutrition Support Team,Yale-New Haven Hospital, USA
対象患者 例数:17例 年齢(中央値):58(33-79)歳 性別:男性4例、女性13例
原疾患:卵巣53%、結腸24%、盲腸12%、子宮5.9%、胃5.9%
病態:切除不能の消化管閉塞
介 入 ・HPN。6例胃瘻、7例経鼻胃管.
・組成:1.0-3.0L、アミノ酸4.25−5.0%、糖25-35%、脂肪20%250ml/週
主要評価項目(定義)・
統計学的手法

生存期間,HPN施行中の合併症

少なくとも2名の研究者が、独立して、診療記録をもとに、患者・家族にとっての有用性、医療者にとっての有用性を、3段階(有用でない、有用、とても有用)で評価した。
結 果

生存期間(中央値):53(5-208)日。卵巣39(10-77)、結腸89(5-168)、子宮51、盲腸184(159-208)、胃106日

合併症:発熱2例,カテーテル抜去1例。(合併症による死亡はなし)

11例で、患者・家族、医療者いずれもにとって有用・とても有用と評価した。

3例で、患者・家族、医療者いずれもにとって有用でないと評価した。1例は退院翌日に静脈経路が破損し再入院した4日後に死亡した。1例は15日生存し身体症状も緩和されていたが、家族が負担になっていると感じていた。1例は94日生存したが、疼痛と衰弱が強かった。
3例は、患者・家族にとって有用・とても有用と評価したが、医療者にとって有用ではないと評価した。2例は全身状態は回復せず22、77日後に死亡し、家族の負担が大きかった。1例は10日生存し結婚式を行ったが、医学的に末梢輸液でも目標は達成されたと考えられた。
結 論 切除不能の悪性腫瘍による消化管閉塞に対するHPNは安全であり、消化管原発患者でおそらく最も有用であり、患者・家族・医療者にとってら有用であると評価される。慎重な適応の選択が必要である。
コメント 対照群がない、後向き評価、代理評価、信頼性・妥当性のあるQOL評価ではない。
作成者 田村洋一郎