A-22
タイトル(日本語) 皮下輸液を受けているがん患者のヒアルロニダーゼまたはプラセボの局所注射のランダム化比較試験
タイトル(英 語) A randomized controlled trial of local injections of hyaluronidase versus placebo in cancer patients receiving subcutaneous hydration.
著者名 Bruera E, Neumann CM, Pituskin E, et al
雑誌名,巻:頁 Ann Oncol. 1999; 10: 1255-8
目 的 皮下輸液注の患者の快適性に対するヒアルロニダーゼの効果を検討する。
研究デザイン 二重盲検無作為化クロスオーバー比較試験。
エビデンスレベル II
治療環境・施設名 Palliative Care Program, Edmonton General Hospital, University of Alberta, Canada.
対象患者

例数:21例 年齢:64±11歳 性別:男性13例、女性8例
原疾患:消化器がん38%、肺がん28%、頭頚部がん14%、泌尿器がん9.5%、乳がん4.8%、血液4.8%
病態:約1000mlの非経口水分補給が必要

介 入

ヒアルロニダーゼ150単位群、またはプラセボ群

Day1の8:00及び16:00に500ml(2/3:5%デキストロース溶液、1/3:生理食塩液)の1時間のボーラス皮下投与を行った。翌日、新たな部位に変更し、投与内容をクロスオーバーして投与した。

25Gの金属翼状針を用い、胸部または腹部の皮下に投与した。
主要評価項目(定義)・
統計学的手法

疼痛(VAS:0-10)、腫れ(VAS:0-10)、浮腫(0:なし、1:軽度、2:直径10cm以下、3:直径10-15cm、4:解剖学的構造が消失するくらいに広がった浮腫)、発赤(0:なし、1:測定不能の小さな発赤、2:直径10cm以下、3:直径10-15cm、4:解剖学的構造が消失するくらいに広がった発赤、または、かゆみ)

注射部位の快適性の差異の重要性(0-7)、患者の嗜好。

結 果
AM 実験群 プラセボ P値
疼痛 0.71 0.43 0.46
腫れ 0.71 0.71 1
発赤 0.05 0.05 1
浮腫 1.24 1.43 0.41
PM 実験群 プラセボ
疼痛 0.53 0.11 0.13
腫れ 0.89 0.68 0.39
発赤 0.05 0 0.33
浮腫 1.26 1.32 0.83

治療開始60分後値(T60)−治療開始前(T0)値の平均(SDは省略)

疼痛、腫れ、浮腫、発赤、漏出に関しては、両群に有意差を認めなかった。
患者が好んだ群は、ヒアルロニダーゼ1例(5%)、プラセボ5例(24%)、どちらとも言えないが15例(71%)であった。

結 論 通常のボーラスによる皮下輸液にはヒアルロニダーゼは必要ではない。腫れや疼痛のために忍容性がない少数の患者には有用である可能性はある。
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作成者 岡部 健