A-21
タイトル(日本語) 終末期がん患者の輸液のための経直腸輸液
タイトル(英 語) Proctoclysis for hydration of terminally ill cancer patients.
著者名 Bruera E, Pruvost M, Schoeller T, et al
雑誌名,巻:頁 J Pain Symptom Manage. 1998; 15: 216-9
目 的 終末期がん患者に対する系直腸投与による輸液の有効性,安全性を評価する。
研究デザイン Case series
エビデンスレベル IV
治療環境・施設名 Palliative Care Unit, Grey Nuns Community Hospital & Health Care Centreを含む4施設, Canada
対象患者

脱水が明らかで、皮下輸液を受けられない終末期がん患者78例
年齢:56±12歳 性別:男性37例、女性39例
原発部位:子宮頚部24%、頭頸部21%、肺20%、結腸16%、乳房11%、その他5.1%

介 入

22ゲージの経鼻胃管カテーテルを直腸に約40cm挿入。

開始時100ml/時とし、不快、漏出やしぶり腹がなければ400ml/日まで増量し、注入終了後、カテーテルを抜去した。初期注入後、看護師(2例)、家族(76例)のケアのもとで、耐えうる最大速度で注入した。

注入液は、生理食塩液2例、穿刺溶液76例 とした。注入総量は患者の水分補給の程度から医師や看護師が調整した。
1日注入量 1038±202mL、注入速度 250±63mL/時
主要評価項目(定義)・
統計学的手法

2回の注入後、全体の不快感をVAS(0=不快なし、100=考え得る最悪の不快感)で患者が評価した。
中止理由、副作用、コスト。

結 果

治療期間 15±8日

不快感のVAS値 19±14

中止理由:死亡60例、継続拒否4例、経口摂取に戻る6例、輸液中止8例

副作用:注入中の浮腫9例、漏出4例、注入中の痛み6例、挿入時の痛み5例(4例は継続拒否)
皮下輸液のコストは1Lあたり4.56カナダドルであるが、直腸灌注による輸液は0.08カナダドルであった。
結 論 終末期がん患者に対する系直腸投与による輸液は、安全で、有効性があり、安価な方法である。
コメント 忍容性には文化差が影響する可能性がある。
作成者 岡部 健