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タイトル(日本語) 終末期状態の脱水における安楽さと、血清Na、BUN、クレアチニン、浸透圧異常の発生率
タイトル(英 語) Comfort and incidence of abnormal serum sodium, BUN, creatinine, and osmolality in dehydration of terminal illness.
著者名 Vullo-Navich K, Smith S, Andrews M, et al
雑誌名,巻:頁 Am J Hosp Palliat Care. 1998; 15: 77-84
目 的

終末期患者の安楽さを測定し、血清Na異常値の安楽さへの影響を評価する。

研究デザイン 横断研究
エビデンスレベル IV
研究施設 Fresenius Medical Care, VA Medical center, USA
対象患者

例数:31例 年齢:平均64(47-82)歳 性別:男性30例、女性1例
原疾患:前立腺、肺、大腸、頭頚部、膀胱、食道、卵巣、白血病
全身状態:生命予後:平均15日(2−35日)、中央値13日
病態:死が間近でない。
治療環境:ホスピス病棟

介 入

・ 患者には希望にそった食事が提供され、輸液は行われなかった
・週2回血液検査を行った

主要評価項目(定義)・
統計学的手法

2日以上にわたり、1日の水分摂取量が500m以下の状態を脱水と定義した。

3交代勤務ごとに訓練を受けた看護師が「安楽さ」を1−4の4段階評価で評価し、3交代分を合計してcomfort scoreとした。

結 果

同意を得た患者は118名中の31例(26%)。19例(61%)が脱水の定義を満たし、15例から25検体を得た。

異常値の割合は、Na44%、BUN86%、クレアチニン67%、血清浸透圧47%、BUN: Cre比 60%であった。Naの平均値は146、中央値は142であった。

Na値が正常の患者のcomfort score(12.0)は、異常値を示した患者のcomfort score(11.1)より有意に高かった。

脱水のある患者とない患者とで、comfort scoreに有意差を認めなかった(11.3 vs 11.1)
結 論 脱水は終末期患者の安楽さに関係はなく、人工的な栄養や水分補給は終末期患者に益しない。また、Na値の改善は必ずしも安楽さを改善するわけではない。
コメント 評定者間信頼度や妥当性は検討していない、選択バイアス、脱水の定義の妥当性に問題。
作成者 林 章敏